台北故宮博物館で開催中「足跡:台湾原住民文献図画特別展」〜5/19
お正月休みは済んでしまいましたが、これから旧正月・春休みにかけて台北を訪ねられる方もいらっしゃると思います。台湾原住民族にご関心の方必見の特展が5/19まで故宮博物館で開催中です!
「足跡:台湾原住民文献図画特別展」
- 展覧期間:2013/12/14~2014/05/19
- 会場:第一展覧エリア 104展示室にて
日本語の説明を以下より引用します。
www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx?sNo=04005206
台湾は民族が多元的に融合している地域で、数千年前から既にここに住んでいた原住民は、台湾の初期歴史上において最も重要な民族集団です。彼らは山林や原野で活動し、特有の言語・工芸・服飾・社会組織・信仰などを有し、その一部は、今日まで継承され、台湾社会の多面性を示す文化指標の一つです。
清代は、漢民族が大規模に台湾に移住し、原住民と頻繁に接触した時代で、又、はじめて国家政権と原住民とが、全面的に交流した時期でもありました。満州族は、少数民族として中原地域に入り、その民族政策は中国歴代王朝よりも周到で成熟しており、清朝朝廷が配慮していた辺境民族にも、台湾原住民が含まれていました。康煕帝は、かつて才能ある原住民を接見し、乾隆帝も誕生祝いに来た部落首長に手厚い贈り物を下賜しました。更に、清朝は、漢民族の台湾入植が急激に増加したため、厳しい入植禁止政策を設定し、漢民族が任意に入山開墾することを阻止し、努めて原住民の生活地域の保持を図りました。この政策は、同治十三年(1874)の「牡丹社事件」が起こるまで撤回されませんでした。国立故宮博物院が所蔵する、清代の中央政府および福建・台湾の各文武官の上奏文や文集には、台湾原住民活動に関する多くの貴重な記録が残され、具体的に清朝朝廷の原住民に対する認識と管理政策が反映され、台湾原住民の歴史を理解する上での重要な文献です。
本特別展は、当院の所蔵する絵巻物・地図・古籍・档案・版画・契約文書・画報を中心に、北京故宮博物院・中央研究院歴史語言研究所・台湾博物館・台湾図書館・台湾歴史博物館からも関連視覚資料と文献を借用し、十八・十九世紀の原住民の多元的な様子、清朝の台湾に対する民族政策、及び漢民族と原住民の相互往来関係を再現します。又、外来者が残した原住民に関する絵画や写真などもあわせて展示されます。
これらの視覚資料や文献の詳細参観から、清代の台湾の風土環境、部落分布、原住民風俗、物産や衣食、教育や宗教、衝突や競争、および清代の入山禁止の撤回、教育普及などの政策について、深く理解できます。特に、本展覧会を通じて、参観者に過去を回顧し、当時の台湾原住民の独特な文化を詳細参観し、台湾社会の多元的文化価値を一層包容・尊重・貴重視することを学んでいただきたいと思います。
以上