『台湾文学ブックカフェ1「女性作家集 蝶のしるし」』にラムル・パカウヤンの「私のvuvu」収録
作品社から刊行された『台湾文学ブックカフェ1「女性作家集 蝶のしるし」』にラムル・パカウヤンの「私のvuvu」が収録されています。
朝⽇新聞掲載:2022年01月29日の書評欄に温又柔さんの書評が載っています。
「女性作家集 蝶のしるし」/「台湾女性文学の黎明」書評 歴史に埋もれた声が照らす現代
評者: 温又柔 /
book.asahi.com/article/14534429
より一部引用します。
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「女性作家集 蝶のしるし」 [編]呉佩珍、白水紀子、山口守
『蝶(ちょう)のしるし』は、台湾ブックカフェと銘打たれたシリーズの第一弾。恋愛、結婚、家族、セクシャリティなどをめぐる、誰の身にも覚えのある、様々な人生のさざなみが、各作家の手腕によって、それぞれに魅惑的な小説へと磨き上げられている。
台湾のレズビアン文学のレベルの高さはよく知られているが、その記念碑的一作である表題作の著者・陳雪は、「早くからLGBT解放運動にも積極的に関わっており」「二〇一九年に台湾で同性婚が認められると、初日に役所に出向いて結婚登記をしている」。
生きることを、書くことや読まれることと連動させながら、必要あらば国家や社会、制度の枠組み自体に異議申し立てする台湾の女性作家たちの「声」は、高らかであると同時に健やかだ。(後略)