セデック(賽徳克族)
セデック(賽德克族)は、台湾の中部、南投県と花蓮県の境界にまたがって居住している。日本統治時代はタイヤル族の一系統とされていた。セデックの人々自身は、さらにタクタヤ、トーダ、タロコという3集団にわかれると考えていたが、花蓮に移住した人々が先にタロコとして民族認定を受けたことから、残りの人々もセデックとして認めてもらおうと民族認定運動が高まることになった。この運動を受けて、2008年4月23日に14番目の原住民族として認められた。現在の人口は、推定で5千人から6千人とされている。
このような複雑な事情から、「タイヤル、タロコ、セデック」のなかでどう名乗ったらよいのか人々もとまどっている。実際、タロコとセデックの母語学習用の教科書は、ほぼ同じ内容だという。
文責:山本芳美