南投県 台湾人口希少民族文化フォーラムご案内7/10-11
日本からの参加、台湾在住の方大歓迎!
台湾人口希少民族文化フォーラム~ Small is beautiful ~
台湾という島では、昔から多くの民族が共存しながら文化を営んできました。その中でも台湾原住民族は、数千年もの間自然と共生しながら、それぞれ素晴しい文化を花開かせてきました。しかし、ここ数百年の歴史的な変化という激流の中に、一つまた一つと呑み込まれ、現在政府の公式見解では、16族が残っているとされています。また政府に公認されていない、「平埔」と一括して呼ばれる各民族がいます。
各民族の人口規模は、アミ族のように20万人に達する人々もいれば、千人にも満たず、存続の危機に瀕するサオ、カハブ、パゼッヘ、カナカナブ、サアロア、サキザヤ、クヴァラン、パボラ等といった希少な民族もいます。その中でもサオ族は2014年現在の人口が752人、公認された台湾原住民族の中で最も人口が少ないと言われています。サオ族が今日の窮状に至るまでには、日本による統治も深い関係があります(詳細は補足説明で)。サオ族は風光明媚な観光地として有名な日月潭湖畔に住んでいますが、近年中国人観光客が急増した影響で進んだ観光開発により、固有文化を維持するための生活環境が深刻な影響を受けています。
このサオ族の伝統的テリトリーで行うフォーラムを通じて、一般に知られていない人口希少民族が、この台湾という地にはまだたくさん息づいていることを多くの人に知っていただきたいと思います。是非日本の皆様といっしょに台湾の豊かな多元文化を体験して交流しましょう!
台湾人口希少民族文化フォーラムの日本語版HP↓
www.millet.org.tw/info_detial.php?InfoID=132
◎主催:公益財団法人小米(粟)穂原住民文化基金会(www.millet.org.tw/ )
台湾平埔原住民族文化学会、社団法人台湾原住民族学院促進会、
南投県魚池郷サオ族文化発展協会
◎活動時間: 2015/07/10 13:00 ~ 2015/07/11 14:00
◎活動地点:南投県魚池郷日月村イタ・サオ集落
◎参加費用:参加費用無料。ただし宿泊は御自身での手配をお願いいたします。以下の*1をご参考にしてください。
◎参加登録及びお問い合わせ:石丸まで。
Email: saviki@hotmail.com
電話:886-955862428
◎参加登録申請期限:2015/07/06(月)午後五時まで
◎日本からの参加、台湾在住の方大歓迎です!日本語通訳は石丸が担当、日本人経営の宿泊所もあります(下の*1をご参照ください)。
ふるって御参加ください。
◎到着手続きと集合場所
1. 新幹線でお越しの方は、7月10日(金)午前12:00に新幹線台中烏日駅のバスステーションにてお集まりください。
2.自家用車または長距離バスでお越しの方は、7月10日(金)午後13:00に埔里仁愛公園の正門前にてお集まりください。
◎活動スケジュール
一日目 2015年7月10日(金)
13:30 埔里仁愛公園正門前から出発、バスに乗って日月潭へ。
14:00~15:00 サオ族の祭祀を見学。
15:00~17:00 日月潭遊覧船に乗ってZintun(日月潭)湖畔の地名のサオ語、及びイタ・サオ集落を紹介(船酔いされる方は酔い止め薬の準備をお願いします)
17:30~19:00 サオ族風味ディナー料理
19:30~22:00 各人口希少民族との交流のゆうべ
二日目 2015年7月11日(土)
08:30~09:00 到着手続き(会場:埔里老人会館)
09:00~12:00 人口希少民族のカミングアウト――民族代表による紹介と現状報告
12:00~13:00 郷土料理
13:00~14:30 人口希少民族との対話と交流
*1 宿泊情報
本フォーラムは観光地で行われ、参加される方それぞれの様々なご都合に対応するため、宿泊施設はご自身にて手配をお願いいたします。以下の宿泊施設を紹介いたします。
ゲストハウス・プリ(埔里背包客之家)
宿のオーナーは日本人です。大変親切な方です。
サイト:http://www.guesthousepuli.com/ch/index.html
携帯電話:0931-347432
所在地: 南投県埔里鎮東栄路303巷6号
他に台湾の方が経営する以下の宿泊所がございます。
埔里小鎮
サイト:http://www.pulitown.com.tw/
電話:049-2996215
所在地:南投県埔里鎮北平街209号
埔里自在居旅桟民宿
サイト:http://feelfree.okgo.tw/room.html
電話:049-2993278
携帯電話:0939-906117
所在地:南投県埔里鎮南昌街280号
大步走Hostel puli let’s go backpacker
網圵: www.facebook.com/Puli.lets.go
携帯電話:0926-707431
所在地:中正一路20 号
◎補足説明
サオ族はかつて台湾中部の水沙連と呼ばれる地域に六つの村が存在する有力な民族でしたが、清朝時代の武装蜂起事件で清朝政府に鎮圧されたこと等がきっかけとなり勢力が衰えました。
決定的となったのは日本統治時代のダム建設による日月潭の拡大です。1918年、当時台湾総督だった明石元二郎により台湾電力株式会社設立と日月潭での水力発電所建設が計画されます。計画は資金不足や関東大震災の影響などで中断してしまいますが、1928年に再開され、1934年6月にダムと発電所が竣工しました。この時建設された「日月潭第一発電所」は当時、発電量が世界第二位、アジアで最大でした。また日本統治時代最大の発電所で、全台湾の電力37%を供給していました。台湾国営鉄道の支線で風光明媚な沿線で著名な集集線も、このダムと発電所建設のために設置されました。
このダムの完成により、湖面の面積は4.55km²から7.73km²に拡大、湖面は18.8メートル上昇し、もともと日潭と月潭という二つの湖だった日月潭は一つにつながって形が大きく変わってしまいました。サオ族の墓地である向山等の山は半島となり、二つの湖の間にあったサオ族の聖地ラル島も、山頂をわずかに残して水没してしまいました。日月潭近辺にあったサオ族の村は完全に水没してしまい、またサオ族が苦労して作り上げてきた村や田畑もほとんどが水没してしまいました。サオ族は総督府により、湖畔の現在の居住地であるイタ・サオ集落に移され、ここで細々と生計を立てることを余儀なくされました。以上のことから、サオ族が今日のように台湾で人口最少の民族となってしまったのは、日本統治時代の開発政策の結果といえるでしょう。
◎参考文献・情報:
1.坂野 徳隆『台湾 日月潭に消えた故郷―流浪の民サオと日本』(ウェッジ、2011)
2.搶救瀕危邵族 応有更高規格機制 e-info.org.tw/node/90064
3. 誰説行政效率不能空転但人権就可以等?八旬邵族耆老抗議政院允財団開発伝統領域http://www.pure-taiwan.info/2015/06/thao-protest-in-taipei
4. 邵開部落会議 通過反向山BOT案 2015-06-12 TITV 原視新聞https://www.youtube.com/watch?v=vEBHlZzOPro
5. 平埔族第一次大遷徙 www.youtube.com/watch?v=5FMzT1LrXv8
6. 平埔族-他們的血仍旧説話 www.youtube.com/watch?v=DS5z6DSHTNA
7. UNESCO Atlas of the World’s Languages in Danger www.unesco.org/languages-atlas/index.php
以上